「2分ルール」をご存知でしょうか?

デビッド・アレン氏が、著書『ストレスフリーの仕事術』で提唱している方法で「もし2分以内に終わるタスクならば、今すぐ片付けなさい」というものです。

2分ルールの良い点と、注意点についてご紹介します。

2分でできることは意外に多いのです。

小さなことほど大切に

2分ルールで行うことはどれも簡単だったり、単純なことだったりします。どれも2分以内にできることです。どれも大きなことではないのですが、これらを疎かにしていると大きなことや大事なことに影響してしまうのです。

一つ一つは、気が付いた時にはすぐに終わることでも、放置していたり、忘れていてやっていないことで、後々時間が必要になったり、面倒になったり、簡単なことで大切なことができないということにもなります。

2分は案外長い

2分というとすごく短い時間のように感じられるかもしれませんが、案外長い時間です。意外にできることも多いので、時間を計測してみてもいいかもしれません。

そして、この表現は比喩として、ごく短い時間で完了する事柄をさすこともあります。実際には2分では終わらなくてもその程度の短い時間で終わること、ということです。

どんなことが2分程度でできるかぜひ、計測してみてください。

先延ばしにしたときには2分以上の時間がかかる(ように感じる)

2分以内に終わる行動Aがあったとします。

行動Aは確実に2分で終わるので、今すぐ終わらせると2分で終わります。でも先延ばしにすることで行動Aはそれ以上の時間がかかるように感じられ、実際に時間がかかることもあります。理由としては以下のことが考えられます。

  • いつまでも覚えておかなければならず、頭の片隅に残っているので気になってしまう
  • 行動Aをいったん忘れても、思い出す必要があって「あれなんだっけ」と思い出す時間が追加される
  • 忙しい時に限って行動Aをしなければいけなくなり、行動Aにイライラの気持ちが追加されて長く感じられる

2分以内に終わるはずだった行動Aは時間が経つにつれて実際に2分以上の時間が必要になります。

ほとんどの場合は、すぐに終わることは、気が付いた時点ですぐに行動した方が時間の節約になることがほとんどです。

すぐに終わらせると忘れることができる

覚えておかなければいけない、あるいは、思い出す必要があるという状態は意外に負荷をかけているものです。

これはこの状態がなくなった時に実感できることなので、先延ばしをし続けていると、先延ばしにすることが当たり前なので特に困ることはないのですが、すぐに終わらせていくと先延ばしにしていた時に、いかに自分に負担をかけていたかを知ることができます。

これは体感していただくことで納得できることかと思いますので、ぜひ1日だけでも体験してもらいたいと思っています。

実践した人だけが理解できるスッキリ感です。ぜひお試しください。

取りかかることで確実に完了する

いつかやらなければいけないことは、さっさと片づけてしまった方が結局楽です。抵抗を感じたり、怠け心が出てくることもあると思いますが、思い切って取り組むと、意外にも簡単に終わることがほとんどです。

取り組まない時は大変なことに思えますが、取り組んでしまうと、たいていのことは「もっと早くにやっておけばよかった」ということばかりです。

さっさと終わらせるとスッキリします。

時間と信用を生む仕組みです

2分ルールの最大の利点は時間を生むことです。忙しい、もっと時間が欲しいと思っている人には特におすすめしたいことです。

さらに、個人的に感じることは、信用を生む仕組みでもあります。

頼まれごと、返信、金銭の手続きなど面倒だけれども、そんなに時間がかからない多くの「雑用」を早く完了する、行動を早く行うということは信用を生みやすいと感じています。ただ行動が早いだけで、です。こんな簡単なことはありませんが、他の人が遅い場合はあなたがより有利になる仕組みでもあります。

注意点:何が2分で終わらないかを知る

人によっては、2分で終わらせようと思ってたのに終わらずに、結局本来のやりたかったことの時間を使ってしまうという方もいらっしゃいます。だから2分ルール、便利そうだけど敬遠してしまうという方もいらっしゃるでしょう。

  • メールのチェックを2分でと思っていたら、気が付いたら30分も経過していた
  • ちょっとした調べものをしようと思っていたら時間が経っていた
  • 息抜きにと思って2分のつもりが、1時間も片付けしていた

こういうことは誰にでもあります。

やっぱり2分ルールは自分には無理だと思わずに、ぜひいろんな方法を試していただきたいと思います。

2分で完了させるためのアイデアをご紹介します。あなたに合うものが見つかると、2分ルールも有効に活用していただけます。

ついつい夢中になって取り組んでしまうことは避ける

ついつい・・・ということは人によって違いますが、2分で大丈夫なことと、ついつい長引いてしまうことを確認して、2分で終わらせられることのみに取り組むといいでしょう。自分がつい夢中になってしまうことを知り、それらは2分ルールから外しましょう。

2分後にアラームをかける

アラームが鳴ったら終わりです。時間厳守で取り組みます。

何が2分で終わるかを知っておく

何が2分で終わるかを知っておくとアラームをかける必要はないですね

2分経ったら誰かに声をかけてもらう、もしくは誰かと一緒にやる

自分一人ではついつい・・・ということも、誰かと一緒だったら守りやすいです。

2分後に約束をしておく

これは私がよく使うのですが、〇〇の予定まであと2分あるから、これをしようと決めて、終わらせてしまいます。

会議前、待ち合わせの約束前など、誰かとの約束の前が強制的に終われるのでおすすめです。もし終わらなくても、2分後には約束があるので、必然的に終了します。

今、実行すると2分で終わると信じる

2分ルールを実行しない理由に、効果がないと思われている方がいらっしゃるかもしれません。一度は実行してみることをおすすめしたいです。物事がどんどん片付いていく感覚をぜひ体験してください。

2分ルールをサービス中に行います

タスク管理パートナーのサービスでは通話の際に、この2分ルールを実行することがあります。なかなか取り組めないけれども、パートナーが2分程度でできるだろう、あるいは取りかかれるだろうと判断したときには通話内で実行していただきます。

実際に体験していただくことですぐにとりかかる良さを実感していただくこと、2分の長さを知ってもらうこと、そして確実にそのタスクが進むことを体験していただきます。

なかなか自分ではできないと思われたらぜひ通話内で試してみましょう。

単発のカウンセリング内でも行いますので、1時間の通話時間内に雑用を片付けていくのもおすすめです。

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