本の紹介

キューバの将軍ガルシアは、アメリカとスペインの戦争の鍵を握る人物でした。
彼を味方に引き入れたいアメリカは彼に連絡を取ろうと試みますが、彼の居場所も連絡を取る方法も分かりません。
そんな中物語の主人公であるローワンは、アメリカ大統領より「ガルシアへの手紙」を託されます。

「彼ならその任務をこなしてくれるだろう」という多くの人からの推薦がありました。

ローワンにもガルシア将軍がどこにいるのかも、どんな人物なのかも何も情報もありません。そんな中で、誰に情報を得ることもなく、その使命を果たしガルシアに手紙を届けたのです。

問題解決を可能にする「6つの宝物」

この短い物語の中には、6つの宝物が含まれています。

  • 問題を洗い出し、解決する力
  • 徹底的に「考え抜く」力
  • いざという時に爆発する勇気の力
  • 自分が主役で行動する力
  • 周囲を巻き込む人望の力
  • 熱意、執念の力

以下に一つずつタスク管理を織り交ぜながら書いていきます。

偉人の言葉は、その章の巻末にいくつか紹介されてある言葉の中から一つ抜粋したものです。

問題を洗い出し、解決する力

「大変な仕事だと思っても、まず、とりかかってみよ。仕事に手をつけた、それで半分の仕事は終わってしまうものである」アウソニウス(古代ローマの詩人)

「ガルシアはどこにいるのか?」
「ガルシアはどんな顔をしているのか?」
「ガルシアにはどうやったら連絡が取れるのか?」

たくさんの問題をローワンは抱えていますが、瞬時に誰も分からないから自分に託されたと判断します。そのうえで膨大な問題を洗い出し、それを解決しなければいけません。

それも自分の命をかけて。

あなたの仕事の中でも、大変な仕事はあるのではないでしょうか?大変な仕事だから、先延ばしにしたいという気持ちがある仕事もあるかもしれません。

まずは、ローワンのように問題を洗い出し、その問題を解決するタスクを作ることが仕事を完了させる第一歩です。

徹底的に「考え抜く」力

「勝者と敗者を分けるものは、一日たったの五分、考えるかどうかだ」マーク・トウェイン

考えるって本当に難しいことです。
「考えているつもり」になっていることが多いからなおさら難しい。

私自身、いつも考えていると思っていましたがそれは考えるではなく、悩んでいるだけでした。

この本の巻末にローワン度を計る診断がありますが、やはりこの部分が私は低かったです。
「考えてから動く」そうするといろんなロスがなくなります。

タスク管理パートナーでは、週1回週次レビュー(30分)の時間を設けています。この時間は1週間のタスクを整理したり、今までできていなかった仕事のタスクを出したりする時間です。

この時間は「考える」時間です。その他の時間は「行動する」時間です。

このように分けて行うことで、仕事が今まで以上に進みやすくなります。

いざという時に爆発する勇気の力

「勇気のある人間は、自分自身のことはいちばんおしまいに考えるものだ」シラー

私たちにガルシアほどの勇気は必要なくても、いろんな場面で楽をしたいとか、どうせばれないだろうとか、分からないならいいだろうという気持ちが働くこともあるかもしれません。

こういう気持ちを遠ざけることも勇気の一つかもしれません。

何でも「絶対」はありません。目先の利益や保身などのために後々の自分の信用を失うことが確実にあります。

いざという時の勇気ではありませんが、日々そのような誘惑に打ち勝つのも勇気だし、仕事をするうえでとても大切な資質です

自分が主役で行動する力

「してしまえば片付くのだったら、早くやってしまったほうがいい」シェークスピア

結局のところ、自分が行動しなければ物事は動きません。

大量のタスクに押しつぶされそうになっても

  • 落ち着いて
  • 全体を俯瞰する
  • 優先順位を決めて一つずつタスクをこなす

これらを意識して行動することで確実に仕事が片付いていきます。

仕事が主役になるのではなく、自分が主役で仕事(タスク)をコントールできるよう、どんな状況でも主体性を発揮できるようにしたいものです。

周囲を巻き込む人望の力

「人を熱烈に動かそうと思うならば、まず相手の言い分を熱烈に聞け」デール・カーネーギー

膨大なタスクがある場合はもちろん、いろんなプロジェクトを遂行するには周囲にお願いすることが多くなります。

その時に周囲の人に気持ちよく協力してもらうには、日ごろが大事になります。

人望は長い時間をかけて出来上がるものなので、頼みたいことがあるからといきなり親切にしたりしてもあまり効果はありません。

なので、気が付いたその日から行動を起こしてみましょう。

どうしたらいいか分からなければ、人望を集めている人を観察して真似してみます。または、本を読んでみるのもいいかもしれません。その中から、自分にもできそうだと思ったことをタスクにして、毎日行動してみましょう。

行動はとても勇気が必要ですので、最初の行動は本当に小さなことからにしてみましょう。例えば、朝の挨拶の際に、名前を読んでみる、一言付け加えてみる。

「○○さん、おはようございます」
「おはようございます。今日は電車が遅れていて大変でしたね(←事実だけ)」
「おはようございます。今日も暑いですね(←事実)」

「知っている」と「できている」の間の溝は長くて深いものです。でも、その溝は飛び越えて、振り返ってみると短くて浅い時もあります。

ぜひ、最初の一歩のタスクを作ってみてください。

熱意、執念の力

「仕事が面白いふりをすると、それだけで仕事が本当に面白くなるから妙だ。疲れも感じなくなるし、緊張も解け、心配も和らぐ」デール・カーネーギー

あるいは、継続できることと置き換えてもいいかもしれません。私たちの仕事には終わりはありません。それを継続して進めて行く力が必要です。

執念は、改めて意味を調べてみると、「深く思い込んで,あきらめたり忘れたりしない心。」(weblio辞書より)とあります。

諦めずにやり終えること、忘れたりしないように管理する能力などが執念ということになります。継続が必要だということになります。

紙でもWeb上でも書いたものを毎日見る習慣をつけましょう。

強く決心したことでも、忘れてしまうので、ぜひ自分の記憶力だけに頼らず、視覚も利用して忘れないようにしましょう。

ちょっと本音のこの本の感想

この本を手に取って読んだ後に、間違えたかな?と思ったのです。なぜならローワンさんの冒険についてはほぼ触れられていません。

著者のエルバート・ハバードさんがこの物語をもとに、働く人の意識について述べている本文40ページと、中島孝志さんの解説/診断を含め123ページの薄い本です。

私自身、この話から6つの宝物を受け取ることはできませんでしたが、解説があったので、6つも宝物があるのかと知った次第です。

ガルシアの物語からハバードさんが考えをまとめた原文、その話から中島さんの解説があるので、分かりやすい部分と分かりにくい部分があります。分かりやすい部分は、ここはこういう解釈ができるよねと教えてくれる部分。分かりにくい部分は、解説が2人(著者と解説者)の人間によって行われている部分です。

個人的には、中島さんの解説を読んだ後は、ハバードさんの部分だけを繰り返し読むといいのかなという印象です。

「私たちは「ガルシアへの手紙」を届けようと、毎日チャレンジして生きていかねばならないのだ。」ということのようです。

その際にタスク管理も役立つことと思いますので、どうぞご活用ください。