「完璧主義者」は今の時代には合わない?

昔から「完璧主義」というと、職人的で、妥協を許さない姿勢である事がとても良いことのように扱われてきました。
しかし近年はこれが、あまり良いものではないという風潮になってきたようです。各種のビジネス書や自己啓発書等でも見聞きした事のある方も少なくないはずです。

これは、昔に比べて生活、仕事の内容が複雑になってきた事が理由の一つになるでしょう。コンビニや飲食店など、身近なビジネスをいくつか思い浮かべてみるだけで、以前よりも圧倒的に複雑な業務が要求される時代になっているのは間違いありません。

こういった複雑で多数の仕事をしなければいけない現代社会での働き方のヒントが詰まっているとして、ホリエモンこと、堀江貴文さんのベストセラー「多動力」を引用しつつ、「完璧主義者」をやめ「完了主義者」となるためのヒントを紹介します。

「完璧主義者」は、何度もやり直し、一つの仕事にアリ地獄のようにハマってしまう。目指すべきは完璧ではなく、完了だ。
目の前の仕事をサクサク終わらせ、次に行く。そして前の仕事には戻らない。「完了主義者」こそ、大量のプロジェクトを動かすことができる。

多動力 堀江貴文(著)」2章04「手作り弁当より冷凍食品のほうがうまい」より

「完了主義者」について直接語られているのは、「多動力」の中でここだけですが、本書全体で共通するテーマと言えそうで、これまでの仕事の仕方にとらわれずに、沢山の物事を同時に進めるアイデアが、本書では数多く紹介されています。
毎回100点の仕事をするのは不可能なので、80点で完了させる事の重要性が書かれています。

肝心なのは「終わらす事」

有名な80対20の法則にあてはめると、100点の仕事を終わらせるのに必要な労力が100かかるとしたら、80点の仕事にかかる労力は20ですみます。

「多動力」では、沢山の物事を同時に進める事によって、組み合わせの力を活用する事をお勧めされているので、同じ100の労力を使うなら、100点の仕事をひとつだけ行うよりも、80点の仕事を5つ終わらせて400点の仕事にしてしまった方が有効だと言うことになるでしょう。

完璧主義と完了主義の労力と点数のイメージ


労力点数
完璧主義100100
完了主義2080

同じ100の労力を5つに分散させると合計点数は400点に!


労力点数
完了主義2080
2080
2080
2080
2080
合計100400

あくまでイメージの話になりますが、これだと20の労力で80点の仕事を行うことでこんなに大きな成果が上がる事になります。

しかし、肝心なのは80点で「終わらせる・完了させる」事です。80点の未完了と、80点の完了は大きく違います。
本書の中ではいかに完了させるかについての方法が直接書かれている箇所は多くありませんが、各章でそれにつながる考え方や具体例を数多く目にすることが出来ます。

完璧主義者である事の弊害で苦しむ人は、いかに効率的に80点で完了する仕事の仕方を身につけるかを、自身の状況と併せて考える事が課題になるでしょう。

絶対に100点、100%でないといけない分野ではどうする?

仕事は80点で良いとは言っても、たとえば金融や医療など、業務によっては100点、100%が求められる分野もあります。そういった分野においては80点の完了主義をあてはめる事は出来ないのでしょうか?

これを解決するヒントとして、2つの方法を紹介します。

1. 100点が必要な時に力を出せるようにペース配分する

「多動力」の中でも書かれていた事です。人間は常に全力疾走が出来るようには出来ていません。それは金融や医療など、高い精度が求められる分野であってもそうで、常時100点を出すことの出来ない人間が関わっている以上、多くの部分では80点で良いはずです。

こう言ってしまうと、「私の仕事は常に100点じゃないといけない」と反論したくなるかもしれませんが、手の抜けるところをきちんと抜いておき、本当に100点が必要な箇所で100点を出すようにペース配分できる事も実力の一つだと、意識してみてください。

たとえば、「多動力」の中では、家庭を例にとって、子供のお弁当を冷凍食品ですませたり、家事の外注を利用するなどして、全部自分で行う必要は無い事が紹介されています。

2. 80点で完了する仕事を繰り返すイメージ

一気に100点を取らずに、80点の仕事を何度でも繰り返して100点を目指す方法です。

80/100点の仕事を行うと、足らない点数は20点です。
この20点に対して80点、80%の仕事をもう一度行うと、94点まで上がります。
そこにさらに80点を繰り返すと99.2点。次は99.84点。その次は99.968点です。
80点の仕事を5回繰り返すだけで、99.968点の成果物が出来るということです。ほとんどの仕事において、ここまでのクオリティになれば問題はないはずです。

回数残り点数得点
01000
12080
2496
30.899.2
40.1699.84
50.03299.968

100点の仕事をする事の体力、精神的な消耗は非常に大きいです。
100%完璧な仕事ができても、その反動で、しばらく時間をとって回復しないと、再び100点の仕事を行う事は難しいものです。

しかし、80点の消耗は100点に比べると大変少なくてすむことが多いものです。
よって、多くの場合、多くの消耗をして一気に100%を取るのではなく、気軽に取り組める80点を数回繰り返して100%に近づける方が効率的と言えます。

この考え方は、ある程度不具合が出ることがあたりまえとされているソフトウェア分野や、初稿では誤字脱字があって当然の文章作成など、クリエイティブな要素の強い分野では使いやすい方法と言えそうです。

タスク管理パートナーをご利用のお客さまの多くが、沢山の物事を同時に進めたい事を希望されますが、それらの全てを100点で行う事は不可能なので、いかに効率的に80点の完了を積み重ねていけるかを重視して、タスクのチェックを行っています。
80点の完了を大量に積み重ねつつ、肝心な所で100点をきちんと取れる仕事を目指したい方は、ぜひご利用を検討ください。