『ゆるメンタル練習帳』バク@精神科医著/ダイヤモンド社
こちらの本より、生きづらさを軽減し、ほどほど幸福に生きる方法をいくつかご紹介します。
著者はご自身の生きづらさをもとに、社会で周囲に上手に溶け込むことを考え、実践してきた方法を教えてくれています。こういった気を付ける事、意識することにもタスク管理を活用できます。
「幸福でいっぱい」でなく「ほどほど幸福」なんですね。
自分の「ありのまま」で社会生活を送っているような人は残念ながらいなくて、まったく問題なく生きている人もいません。100%ではなく、ほどほどを求めることでいい塩梅に生きることができると、著者はすすめています。
確かにそうですよね!
著者は、その時々の状況に合わせて、目標を適切に設定し直して、生きづらさを少しずつ解消していくことが生きやすくなる方法の1つだとすすめています。
目標は柔軟に考えて、状況によって変更したり、追加で設定したりするとより達成しやすくなるんですよね!
さすがです、サトウさん。
目次
「やらなきゃ」からの解放
常に「成長しなくちゃ」「頑張らなきゃ」と思ってしまう。
方法論も情報もたくさんあって、いろいろ取り組んでみるけど、なかなか結果が見えない、満足感がない・・・そんなふうに頑張っているあなたに向けて書かれている本です。
そもそも、そんないろんな方法論に振り回され、苦しい努力を自分に強いる考えそのものから、あなたもそろそろ解放されましょう。
『ゆるメンタル練習帳』 6ページ
頑張り過ぎてしまうと、気持ちの余裕がなくなって、自分も他人も責めてしまい自己嫌悪に陥ったり、反感を買ったりと良いことはありません。もしあなたが、最近ちょっと頑張り過ぎてるかなと思った時や行き詰まりを感じている時は、少しお休みして、元気になってからあなたのペースで進むことを応援します。
できないことは、とりあえずは放置でいいので、ちょっとだけ全体を見て、やれそうな何かを探してみてください。
『ゆるメンタル練習帳』 14~15ページ
本書から5つのおすすめを紹介します。あなたがやってみたいと思うことがあるといいなと思っています。
ゆるメンタルなので、もっとゆるいのかと思っていましたが、やることがあるのですね・・・
気が付いちゃいましたね笑
タイトルと雰囲気はゆるいのですが、実はしっかりとやることがあるので、ゆるく、ついてきてください。もちろん、お休みしようかなという方は、こんな考え方もあるのかということだけ知っていただけると十分です。
生きづらさの原因はこんなこと
まずは、著者の精神科医という立場からみた生きづらさの原因を知りましょう。
これまでに、少なくとものべ2万人以上の人たちを診察してきましたが、生きづらさの原因は、大きく以下のパターンに分けられます。
・起こってもいない悪いことを想像して、将来を不安に思う
『ゆるメンタル練習帳』24ページ
・他人の価値観や世間体を気にしすぎて自分を見失う
・SNS などでイケてる他人と自分を比べて、嫉妬や劣等感を覚える
・人間関係のストレス
・何らかの病気が関係している
こちらの原因は、私たち全員が持っているものではありますが、生活に支障をきたすまでに影響がある場合は、適切なタイミングで病院に行かれるといいですね。
すでにあるストレスや病気だけでなく、不安や他人との比較など自分の考え方の習慣で作り出している生きづらさというのもあるのですね。
特に他人の状況がSNSを通してよく見えるようになっていることは大きいのだと思います。
もし、辛いと感じられたら「このぐらいは大丈夫」「まだがんばれる」と自己判断をせずに病院に行かれてください。
生きづらさを解消する5つの方法
本書にはいろんな方法が紹介されていますが、こちらでは、5つ厳選してご紹介します。あなたが取り組んでみたいことがありましたら嬉しいです。
自己否定をやめること
自己否定をやめることが大事ですが、なぜ自己否定をやめることが大事なのでしょうか?
では、なぜ人は自己否定をし出したら、止まらないのでしょう。それは、自分を褒める理由を探すよりも、自己否定の理由を探す方が簡単だからです。
『ゆるメンタル練習帳』72ページ
褒める理由を探すには、何かしらの行動を行うことが前提になりますが、自己否定は自分の頭の中で完結してしまうことが多いからでしょうか。
自分を褒めることに慣れていない人が多い、真面目過ぎるというのも自己否定をしてしまう要因です。
自己否定することの最大のダメなところは、何と言っても「自己否定していることで何かちゃんと行った気になってしまう」ことです。
『ゆるメンタル練習帳』72ページ
否定した状況をイメージトレーニングすることで、やった気になるのですが、実際には、行動も工夫もしていないので、大事な日に強い不安と緊張だけがあるという良くない状況ですね。
思ったり、考えるだけだと不安が増すので、不安なことや否定したいことは練習したり、準備したりするようになりました!
素晴らしいです!
実際に行動や工夫することで、不安や否定したい気持ちも軽減するうえ、その物事がうまく進む確率もあがります。
自分を甘やかすだけをやめる
自分を甘やかす「だけ」はダメですが、ではどうすればいいのでしょうか?
ただ、「お前、今言い訳しているだろう?」と少しだけ自分自身をチェックする視点は、自分をほどほどに律して生きるためにも重要なことです。(中略)
「なるほど、わかるよ。でも、少しだけでいいから、やってみようよ!」このように、自分自身にはっぱをかける意識は持ちましょう。
自分を甘やかすだけでは、人として成長できず、そんなに幸せにはなれない。
『ゆるメンタル練習帳』82ページ
私たちは、成長したいというモチベーションがそもそも備わっていますが、環境によってそれが意識できていない人もいます。
甘やかすだけだと現状は悪くなることがほとんどで、それは自分も幸せになるチャンスを逃しているし、他人からもあまり好ましい人と思われない未来が待っている可能性があります。
幸せは努力によってつかむことができるものです。ちょっとだけ努力して幸せをつかみましょう。
やっぱりゆるくないですねえ・・・
手持ちのカードで勝負することを考える
皆と同じように努力してダメなら、皆と違う努力の仕方を探す目線を、生き方に追加しましょう。
『ゆるメンタル練習帳』103 ページ
自分が置かれた状況で自分にできることを見つけるということが大事です。どんなにうらやんでも、どんなに残念に思っても、持って生まれた才能や育った環境は変わらないのです。それでも、変えられることはたくさんあります。
あなたの手持ちのカードで勝負する方法を探すことがより生きやすくなる方法です。
ぼくも、「〇〇さんみたいだったら良かったな」というようなことを何度も思いましたが、そう思っても〇〇さんになれるわけではないので、〇〇さんを目標にぼくができることに取り組むことにしました。
サトウさん、素晴らしいですね。
それぞれに違ったいい面をもっていますので、ぜひあなたのまだ見つけていないカードを探してみたり、違う方法を試してみてください。
自分に合ったやり方をみつける
どんな方法でも、その方法が上手く行った人が、本やブログを書いたり、セミナーで講師をしたりしています。その人たちも最初からその方法に出会ったというより、いろいろと探して、試してみた結果、自分に合う方法を見つけたのです。
何でもかんでも、ひたすら苦労することが美徳というのは間違いです。だからあなたが「苦労することがいいことである」と、自分に「向いていない、できないこと」を課すのは時間と労力と気力の無駄です。
『ゆるメンタル練習帳』107ぺージ
チャレンジしてみないと自分に合うかはわかりませんが、一定期間やってみてやっぱり合わないと思ったら、別の方法を試してみたり、人に頼るという方法も覚えておきましょう。
行動を変えない限り、現実は変わらない
生きづらい状況を作る習慣をたくさん持っている人ほど、生きづらい毎日になります。それらの生きづらい習慣は可能なら変えた方が、生きやすくなるでしょう。
そんな習慣を変えるのは、行動です。それは、あなたの考え方や見方を変えるという行動も含まれます。ぜひあなたが生きやすくなるための考え方や行動を選択していきましょう。
そして、生きづらい習慣を少しずつ手放していくこともおすすめです。
だから人間も、損得勘定をしていけば、たいてい「今までの習慣を変えない」という方向に行きます。何とか自分の選択肢に正当性を持たせて、習慣を変えないことを正しいと自分を納得させようとします。しかし樹上生活をしていたサルが陸に降りてヒトに進化していったように、どこかで習慣を打破しないと、新しい変化は訪れません。
『ゆるメンタル練習帳』143ページ
損なように思えても新しい行動を起こした結果、全く新しいワクワクする世界が開けるかもしれないという期待を持つことも大切です。
どのようにタスク管理に活用するか
例えば、あなたが今後、「否定的に考えないようにしよう」と思ったとします。それにどのようにタスク管理を活用するかをご紹介します。
タスク管理ツールに記入
手帳や紙でもいいのですが、より景色になりやすかったり、壁に吸い込まれることもありますので、個人的なおすすめはツールです。毎日チェックするので意識がよりしやすいかと思います。ただ、やりやすい方法で行われてください。
「否定的に考えない」でも「肯定的に考える」でも、あなたがやってみようかなという書き方でタスクにしてみましょう。
声に出して読む
毎朝、声に出して読みます。これだけでさらにもう少し意識できます。見るだけでなく、できるだけ声に出してつぶやいてみてください。可能なら1日に何度か見たり、読んだりするのもおすすめです。
1日の終わりに振り返る
1日の終わりに一言だけ感想をタスク管理ツールに書いてみましょう。振り返るというタスクを作成し、そこにコメントしていきます。よくできたことも、今後気を付けたいことも書いていきましょう。
1ヵ月ほど続けたら、今後気を付けたいと思ったことの中から今月気を付けたいことを選んで、実行することをおすすめします。
上記にあげたことは私も今でも行っていることです。やっていただけると、意識できるようになり、それによって、変わることもありますが、変わらないこともあります。
何が変わって、何が変わらないのか、試しながら、あなたにぴったりの方法を見つけていきましょう。
あなたの方法でゆるく続けていくことで、生きづらさが少しずつ解消していくことを願っています。
著者からのメッセージ
自分で決めた勝ち負けの世界から脱出できることを知り、そんな土俵からは素早く降りてしまう勇気を持ちましょう。
『ゆるメンタル練習帳』261ページ
「勝ち組/負け組」「負け犬」などという言葉に、良くない影響を受ける人がいますが、あなたの人生には勝ちや負けという概念は一切存在しません。
大事な事は、世間の勝手な物差しや、土俵から離れる事、自分のことに集中して、考えて、実行して、小さな成功体験を積み重ねていくことです。
終始優しい言葉で丁寧に語りかけてくれていますので、気持ちに元気がないなという時でも手に取りやすい本です。
ゆるいというよりは、暖かく包み込んでくれるような感じですね。
自分の考え方を変えてみたり、増やしてみたりすることにもタスク管理を活用できる例をご紹介しました。
やってみようかなと思ってもらえたら、お気軽に試してみてください。
お一人ではなかなか進みにくい場合は、ベーシックサポートプランを活用していただき、ご一緒に進めていきましょう。