『シンプルプレゼン』ガー・レイノルズ著/日経BP社

こちらの本より、プレゼンの考え方を学びつつ、準備にタスク管理を活用する方法をご紹介します。

プレゼンは準備期間に資料作成と練習の時間が必要です。プレゼンを行うことが決まった時点で計画し、タスクにすることで余裕をもって当日のプレゼンに望むことができます。

プレゼンっていつも緊張してしまうし、なかなか上達しないので苦手意識があります。

プレゼンを苦手と思う方に本書からいろいろと教えてもらいましょう!また、パートナーがMC(司会進行)の学校に行き話し方を学んだ経験からもアドバイスできればと思っています。

プレゼンでもっとも大切な事

多くの人は、伝えたい事ばかり考えて話してしまいますが、プレゼンでもっとも大切なことは何でしょう?

え?プレゼンテーションは提示や紹介の意味だから、伝えたいことを話すのが目的ではないのですか?

聴衆の「チェンジ(変化)」を真っ先に考える(中略)

繰り返しますが、大事なのはプレゼンによって聴衆に変化を起こしてもらうという意識です。プレゼンは、聴衆に変化を起こさせ、希望を与えるものでなくてはいけないのです。

『シンプルプレゼン』50~51ページ

プレゼンでもっとも大切な事は、「伝えること」ではなくて、聞き手を「変化させる」意識で行うことです。あなたのプレゼンによって、相手にどうして欲しいかを考えておくことがもっとも大事なことです。

例えば、社内であなたが考えた新商品販売の企画を上層部に認めてもらうためのプレゼンを行う場合、「知らない →商品を知り、販売を認めてもらう」の変化を起こしたいはずです。

目的は新商品の企画を「紹介すること」ではなく、「販売を認めてもらう」ことです。
「変化させる」ことを出発点とするかどうかで、プレゼン内容と結果は大きく変わります。

そうか!そうですよね。プレゼンする相手に伝えることが大事なのに自分が話すことばかり考えていました。

そうなんですよね。この視点は本当に重要です。
そして、自分ではなく相手のことを考えて、伝えるという気持ちが緊張を和らげ、相手に伝わりやすいプレゼンを行うことにつながります。

オーディエンス(聴衆)

1、どのような人か
2,なぜここにいるのか
3、その人が夜眠れないほど心配な事は?
4、その問題をあなたはどう解決できるか?
5、その人にどうしてほしいか?
6、その人はどんな抵抗をしそうか?

『シンプルプレゼン』49ページ

プレゼンの相手はどんな人たちでしょうか?相手(聴衆)を知ることであなたの目的をどのように伝えるかも変わります。その相手の知りたいことを伝えることで双方にとって有意義なプレゼンになります。

ぜひ、プレゼン相手のことをよく知ることを資料作りの前に行ってください。そうすることで聞いてもらえる可能性が広がります。聞いてもらえることが当たり前ではないことを改めて認識しておくことも必要です。

相手を知ることで、より伝わりやすくなるのですね。

例えば相手の問題をストーリーにして解決すると分かりやすく伝わります。お困りごとを見つけて、問題の原因を特定し、その問題をどうやって解決できるか、お困りごとがどうすれば解消するかを提示します。

プレゼンの3つのステップ

プレゼンの考え方、伝えたい事、相手が確認できたら、実際に行う準備をタスクにしていきましょう。コミュニケーションの基本はまず伝えること、そして説得です。

個人的にはプレゼンの資料を作成したり、準備をしている段階で本来の目的を忘れることもあるので、何のためにプレゼンをするのかという考え方もタスクにして毎日確認します。

  1. 企画を練り、スライドの構成を考えるステップが「準備」
  2. ビジュアルやデザインを決めてスライドを作成するステップが「デザイン」
  3. プレゼンの練習から、聴衆の前で実施するまでのステップが「話し方」

それぞれのステップごとに大事なポイントをご紹介します。

ステップ1.準備:抑制を大事に

最も重要なことは、メッセージを絞り込むこと(中略)

要素を絞り込めない人の多くは、スライドに載せるコンテンツの中身「what(何)」ばかりを考えているからです。そうではなく、その要素が何を意味するのか、その要素を盛り込むことで何を伝えたいのかといった、「so what(だから何?)」を考えることです。そうしないと、いつまでたってもポイントが整理されず、聴衆にも伝わりません。

『シンプルプレゼン』34~35ページ

プレゼンをする本人は分かっているので、あれもこれも伝えたいとなりますが、聴衆にとってははじめて知ることかもしれませんし、少なくともあなたより詳しいわけではありません。

いろいろと一気に教えてもらってもなかなか覚えられなかったり、分かりにくかったりします。そこで大事なのが、今日はこれだけは伝えたいという、メッセージを絞り込み、これだけは覚えていて欲しいというメッセージを伝えることです。

ついついあれもこれも伝えたいってなってしまうんですよね。伝えたいことを絞るってものすごく難しいですね。

プレゼンは聴いてもらえて、覚えてもらうことが大事です。
記憶に残るメッセージの要素として「シンプル」「意外性」「具体性」「信頼性」「感情」「ストーリー」の6つを意識できるといいですね。

6つも気を付けたうえで抑制する・・・絞り込むと伝えきれなかったり、質疑応答も不安になります。

逆に全てを伝えることも不可能なので、その中でもっとも伝えたいことに絞ることになります。
質疑応答の対処法は準備段階でありそうな質問や反論を予想して答えを考えておくことで安心できます。

今まで、あれもこれもとプレゼンに盛り込んでいた方にとって絞り込むことはとても難しいことですが、ぜひ聴衆の立場になって考えることもおすすめします。他の人のプレゼンを見ながら絞り込む内容を考えるという練習もおすすめです。

聴衆は何を知りたいか、どういう気持ちになって会場を後にしたいかなどを考えてみましょう。

絞り込む時のコツは、最初に伝えたい内容を盛り込んだうえで削っていくことです。文章も削ることによって磨かれていきます。

ステップ2. デザイン:シンプルを心がける

デザインは変化を起こすためのツール

つまり、デザインには「変える力」がある。プレゼンの目的が、聴衆をどう変えたいかといった変化を促すものであることは先ほど言いましたが、それをアシストしてくれるパワフルなツールなのです。

『シンプルプレゼン』61ページ

デザインは苦手なんですよね・・・

こちらも慣れることと、いろんな人に意見を求めたり、サトウさんが行動を起こせたり変化につながったプレゼンのデザインを参考にするのもいいですね。

デザインには共感が大切

デザインには創造性が求められる、ということと相反すると思う人もいるかもしれませんが、デザインでは、相手の立場に立って物事を考える力も重要になります。

『シンプルプレゼン』64ページ

プレゼンは何のために、誰のために行うかを考えると、常に聴いてくれる相手の立場に立つことになります。

シンプルにすることで相手に伝わりやすくなります。基本はシンプルにしつつ、多くの情報を見せた後は写真を見せたりするなど資料に変化をつけることで飽きない資料になります。

メディナ氏の調査によると、聴覚と視覚を同時に刺激すると、記憶に残る割合は大幅に上昇します。情報を耳だけで聞いた場合、3日後には10%しか記憶に残りません。しかし、そこに画像を加えると、記憶の定着率は65%まで上昇します。

『シンプルプレゼン』70ページ

とりあえず重要な文字を資料にというのはよく観ますが、それだけだとおそらく記憶の定着率は下がるのだと思います。

デザインはシンプルがいいと言ってもそっけなかったり、つまらないのでは良くはないでしょう。無限に時間があるわけではないので、毎回全ての資料のデザインを考え抜くわけにはいきませんが、1枚はしっかり考えてみる、そのスライドの反応を観るなど工夫していきたいですね。

話しとプレゼン資料の相乗効果で覚えてもらえたり、印象に残るプレゼンになるのですね。

要素を絞り込みつつ、強調したい箇所は目立たせて、不要な装飾は排除する、デザインは本当に難しいですね。

スライドを一生懸命作っても手元の資料ばかり見られていたり、逆に資料は不要だったかなということもあり、難しいです。

そんな時は、スライドとは別に配布資料を作ることもおすすめです。プレゼンが終わってから読んでもらったり、プレゼン中に見てもらうためにスライドとは違うものにすることで解決できるかと思います。

ステップ3. 話し方:自然に話す

プレゼンの実施段階で、聴衆が求めるキーワードは2つあります。1つが「エモーション(感情)」。自分の内からわき上がる感情を引き出し、聴衆に伝えること。もう一つが「 コネクト( つながり)」です。聴衆は、プレゼンテーターや他の聴衆とつながる機会を求めています。

『シンプルプレゼン』94ページ

聴衆に何かをしてもらうこともプレゼンの時に有効です。
人は
・聞いたことは忘れる
・見たことは覚えている
・やったことは理解する
ので、聴衆に何かをしてもらうことに挑戦する価値は大いにあります。

私は、聴衆には時間にもよりますが、たいていワークショップを用意します。これは聴衆に何かをしてもらうことで体感してもらうことと、自分の休憩時間確保のためです。体力のない方にもおすすめです。

なるほど!それはプレゼン相手に話をしてもらったり、質問したりということでもいいのでしょうか?

はい、時と場合にもよると思いますが、プレゼン中に一度は何かしらの形で関わってもらう方法を考えるのはいいことだと思います。上司の許可ももらってくださいね。
著者によると、深刻な内容の時に笑う必要はないけど、プレゼン中でも笑顔になっていいのですとのことです。

笑顔は・・・状況によってできたらします。

笑顔だけでなく、聴衆が飽きずに聞いてくれるその他のポイントを以下にご紹介します。

  • メリハリをつけて話す(話すスピードに緩急をつける、声を張る、間を取る)
  • 同じことを伝えていても、相手の年齢、仕事の立場、抱えている問題などで伝わり方が違うので相手によって話し方を変える
  • 制限時間より少し早く終えて質疑応答の時間を多めに取る
  • 聴衆の集中力や関心は、最初がもっとも高い場合が多いので、最初に要点を伝える

個人的な体験として、相手によって話し方を変えずに話していて、話す内容はとても良かったのに全く聴衆に伝わっていなかったプレゼンを見たことがあります。
内容が良くても話し方によって聴いてもらえないこともあります。
語り手の人柄や信頼感、情熱、論理性の3つを相手によってバランスを変えてプレゼンを行うことでも伝わりやすくなると感じています。

そのためには、自分から聴衆とつながるよう努めるのです。私は会場に入ってプレゼンが始まる前までに、聴衆の方々に挨拶するなどできる限り、関わり合いを持とうと努めます。また相手に共感を示すことも大切です。 

『シンプルプレゼン』127ページ

これは良い方法なので、いつか使ってみたいです。前の方に座っている方に話しかけていると場も和みそうです。
以前に行ったプレゼンで、共感を得るか、あえて対立させるかと悩んで共感を選びましたがきっと正しかったと思えました。

なかなか盛りだくさんですね!

プレゼンではないので、私の知識や経験も詰め込んで、たくさん伝えました。

練習あるのみ

プレゼンはすぐに上達しません。粘り強く継続して、改善を重ねることで成長します。プレゼンの主役はスライドではなく、あなたです。あなたの頑張ろうとする気持ちが一番大切なのです。

『シンプルプレゼン』117ページ

私の例ですが、プレゼンの機会をいただいた時は、スライドをざっくり作ってから、ひたすら声に出して練習します。通常立ってプレゼンをすることが多いと思いますので、できるだけ同じ状況を作り、何度も何度も行います。

話すことを覚える必要はないのですが、結果覚えるくらいに練習します。

逆に練習をするということを知らなかった時は準備をほとんどせずに、ぶっつけ本番だったので緊張はするし、練習もしていないので当然上手く話せないし、私にできたのは思いを伝えるだけでした。

この思いを受け取ってくれた人は参考になったり面白いと思ってくれたようですが、話し方が下手なあまりに、そもそも寝ていて聞いてないという人も相当数いたようです(緊張していたので会場全体が全くみえていませんでした)。

この時の後悔が、MCの学校に行くきっかけになりました。もう一度チャンスが欲しいと思ったのですが、残念ながらありませんでした。

話し方も資料も興味をひいてもらうものの方が、多くの人に聞いてもらえます。聞いてもらえる人の数が多いほど、あなたの伝えたいことも多くの人に伝わります。

まずは自分のベストを尽くせるよう練習することを私もおすすめします。

MCの学校に行って良かったことの一つは、練習するということを知ったことです。人前で話すことが苦手だと感じる人の多くは、人前で話す機会がない/少ないことと練習していないという原因があります。

練習って・・・プレゼンは資料を作って理解したらいいんじゃないんですか?

それは、「資料を作った」ことになります。
練習は資料をもとに実際に声に出してやってみることです。その段階で資料を修正したり、順番が変わったり、より伝えられる方法を模索することでさらによいプレゼンになります。
練習の時は時間計測と可能なら録画/録音してみましょう。

プレゼンの練習をすることは当たり前でしょうか?そうではないと思っています。それは時間が不足していたり、以前の私のようにそもそも声に出して練習するという発想がない方もいらっしゃるでしょう。

声に出すことで自分の文章を耳でも確認できること、話すスピードや時間は適切か、資料と合っているか、など多くのことを確認できます。これを繰り返し練習することであなたの中で納得したプレゼンができるようになり、ひいてはそれが自信にもつながります。

プレゼン当日はあなたが相手に起こして欲しい変化を起こしてもらうプレゼンができますように応援しています。

ぼくも今までの準備の方法を見直してみます。今よりも良いプレゼンができるように工夫していきたいです。

その時には、やることをToDoリストに書いて忘れないようにしてください。
そして、プレゼンや発表のチャンスはいつでもあると思わずに、いつも後悔なく伝えきる気持ちを持つことも大事だと考えています。

YouTubeの動画もご覧ください