『コーチングマネジメント』伊藤守著/Discover21

『セルフコーチング入門』本間正人・松瀬理保著/日本経済新聞出版社
*参照した本は版が違うため、ページ数、文言が異なっている場合があります。

タスク管理パートナーのサービスは、コーチングの手法も参考にしていますので、コーチングに似ている部分もありますが、同じではありません。

タスク管理パートナーでは、行動に焦点を当てています。お客さまはやることは分かっているけれど、様々な理由で行動が滞っていると考えており、それらをタスク管理を通して進めていただいています。

今回はコーチングの本を2冊ご紹介し、コーチングとはどういうものかを学びます。コーチングも非常に有効な方法です。他人にもあなた自身にも活用してみてください。

コーチングとは何か

コーチングとは会話を重ねて相手の力を引き出すことをいいます。
相手に目標達成に必要なスキルや知識を備えさせ、目標に向けての行動を促していきます。
会話を広げ会話を促進するコミュニケーションのファシリテーターとも言えます。

頭でわかっていることと行動の間には深い溝があります。わかっていることが即行動に移せるわけではありません。ですから、その溝をできるだけ早く具体的に埋める技術があれば、より早くより大きく目標を達成することができることになります。

『コーチングマネジメント』18ページ

頭では分かっているけど、行動できないという問題をコーチングの技術によって埋めていき、分かっていることをできることに変えていくことがコーチングということになります。

行動に移せる技術がコーチングというわけですね。

必要なのは良いアイデアだけでなく、そのアイデアを行動に移すためのアイデアで、そして複数人で行う場合は、そのアイデアを実行に移す方法を伝えるという技術も必要です。

この「管理と放任」の二極化に対して、コーチングがあります。関心を持ち、会話を交わしつつも「必要以上の管理はしない」「部下の自発的な行動を促す」ことに価値を置いた、部下との機能的で効果的な関わりの持ち方です。

『コーチングマネジメント』61ページ

管理だけも放任だけも部下はいつまでも指示を必要としますので、部下を、人を育てるという意味もコーチングにはあります。

例えば、部下の仕事がうまくいっていない時、やる気や人間性に問題があるのではない場合どんな問題が考えられるでしょうか?
・能力に気がついていない
・適性がない
・知識や技術が不十分
・意欲を高める方法を知らない
・指示が正確に伝わっていない
・指示の仕方に問題がある
などの問題が考えられるので、必要な研修を受講してらう、適性のある仕事を与える、上司の指示の仕方を変更するなどの次の行動に移すことができます。

一人一人をきちんと見てくれる上司ですね!仕事もチーム全体で進みそうです。

コーチとは何をする人か

コーチングを行う人のことをコーチと言います。コーチはどんなことをして行動を促してくれるのでしょうか。

コーチは、教える人ではなく、複数の視点をもたらし、広い視野を持ち込み、引き出し考えさせる人のことを言います。そのため、相手の話を聴くことと、質問しながら相手の中にある考えを引き出したり、整理したりしていきます。

考えるきっかけを与えてくれるのですね。

このことを自分で行うことがセルフ・コーチングで、コーチ役もクライアント役も自分となります。

「自分自身をコーチングすること」を「セルフ・コーチング」と呼びます。(中略)セルフ・コーチングは、くよくよと思い悩むのではなく、システマティックに内省し、建設的に考える習慣です。

『セルフコーチング入門』2~3ページ

コーチングも、セルフ・コーチングもそれぞれにメリットとデメリットがありますので、自分に適している方を選択したり、片方を試してみて自分に合う方法を見つけたり、どちらも活用するのもおすすめです。

自らの自発性によって問題を解決し、目標を達成していくために自分と対話していきます。

しっかりと時間を確保して行わないとですね。

コーチングでは「上司・部下の間の信頼関係」「コーチとクライアントの間の信頼関係」が重視されますが、セルフ・コーチングでは「自己信頼」(self-confidence)が重要です。

『セルフコーチング入門』21ページ

信頼と言うと大げさに聞こえるかもしれませんが、当たり前のコミュニケーションが当たり前に取れる状況をいいます。例えば、片方が怒っていたり、イライラしていたり、高圧的であったり、あるいは学ぶ意思がなかったり、自分のやり方をかたくなに変えようとしないといった場合はコーチング以前の問題になります。

信頼関係を築くことで、言葉はより伝わりやすくなります。

コーチは、実際にどんなことをするの?

コーチングの原則

・聞かれたら答える。
・一回にひとつ。
・相手の感覚を大事にする、それを受け入れる。

『コーチングマネジメント』66ページ

コーチは、質問により相手の中にある答えを引き出していくということを行います。まずは、相手の話を聞くこと、そして質問することがメインになります。その中でお話を整理したり、建設的な質問を行います。

教える人ではなく、聞いたり、質問したりというのが中心です。聞き手としての能力が大事ですね。

コーチングフロー(中略)

ステップ1 現状の明確化
ステップ2 望ましい状態の明確化
ステップ3 現状と望ましい状態のギャップを引き起こしている理由と背景の発見
ステップ4 行動計画の立案
ステップ5 フォローと振り返り

『コーチングマネジメント』82~83ページ

目標を達成するための流れとしてはとても良いものなので、コーチングを受けるか受けないかに関わらず活用したいステップです。

さらにコーチングに興味のある方はサービスを受ける前にご自分でステップ通りに考えておくことで、セッションの時間がより充実したものとなることでしょう。

現状とあるべき姿のギャップを明確にし、目標を達成していくのがコーチングフローで、そのコーチングフローを作るのがコーチの役目です。
セルフ・コーチングでは、自分に問いかける力、未来志向の行動につながる建設的な質問が重要ですよ。

コーチングフローを自分で作ってみるのが、セルフ・コーチングですね。ぼくもやってみよう!

コーチの話の聞き方

1時間をとる
2相手を尊重する
3話しやすい環境をつくる
4さえぎらずに最後まで聞く
5判断しない
6自分が理解しているかどうか、時々確認する
7客観的になる
8肯定的なノンバーバル・メッセージを出す。ボディランゲージに注意!
9沈黙を大切にする
10コミットメント

『コーチングマネジメント』172ページ

タスク管理パートナーでもこの聞き方は参考にしています。特に気を付けていることは沈黙の時間を確保し、お客さまの考える時間を大事にすること、そして自分で勝手に判断せず、お客さまの話をそのまま受け入れることです。

お客さまの状況のすべてを把握できているわけではないうえ、すべてを経験しているわけではないという意識をいつも持つようにしています。

こんなに注意することがあるのか・・・ぼくはいくつできてるかな。

部下に限らず、家族や友人の話を聞くときの参考にもなりますね!

話の聞き方はいろんな本に書かれていますが、こういった聴くことが職業である分野の本を読むことも参考になります。

コーチの質問の仕方

残念な事態が発生した時に、その原因を探求する場合には「原因のリスト」という質問手法を用いることを、コーチングでも、セルフ・コーチングでも、おすすめしています。これは「人」と「事」を分ける考え方で、「発生した問題」「その問題が生じた原因」など、事柄を手段にして質問する技法です。

『セルフコーチング入門』18ページ

好き/嫌いといった感情と、起こった出来事は別のこととして考えることで、物事は進みやすいです。感情にこだわると、せっかくの良い意見が活用されなかったり、良い変化のきっかけを逃したリしてしまうことも経験したことがあります。

私たちには感情があるので、時には人と事を分けることを難しく感じることもありますが、言う方でも、言われる方でも、混同しない方が仕事は進みやすいと感じています。

このほか、一般的に役に立つ前向きな質問の具体例をあげてみましょう。

・「何ができる」what I can do
・「何が使える」what I can use
・「どうしたい」what I want to do
・「どうなればいい」what I want to be
・「どこから手をつける」what I am going to start with
・「いつやる」when I start
・「どんなふうにやる」how I do it
・「他に?」what else

『セルフコーチング入門』19~20ページ

たくさんありますね!一覧になっていると自分にも質問しやすいです。

慣れてくるとコツがつかめますが、最初はこういったリストを使うと便利です。考えに行き詰った時に質問を有効に活用してみましょう。

コーチと一緒に物事を継続する方法

目標を達成するためには継続が大事です。そんな継続の方法をコーチがいてくれる前提でご紹介します。

続けるための条件のひとつは、リマインドさせてくれる人がいること、誰かと約束することです。

『コーチングマネジメント』69ぺージ

セルフ・コーチングの場合は、アラーム、SNSなどを活用するのがおすすめです。

コーチはリマインドや約束だけする人じゃないですよね?

はい、そうです。リマインドや約束はもちろんですが、他にもコーチがいることで、こんなことがしやすくなります。
・目標設定が甘くなりすぎず厳しくなりすぎない
・ペースが作りやすい
・アイデアは一度外に出すと認識しやすいので話すことで、自分が考えていることを知る
などの効果が期待でき、それらが継続するにも役立ちます。タスク管理パートナーでも同様のお手伝いをすることもあります。

そして、自己信頼を高めていくためには、自分との約束を果たしていくこと。つまり、小さなことでもよいので、目標を立てて、それを行動に移し、達成していくのです。まずは「一つの習慣」からスタートしてはどうでしょうか?

こうした実践を積み重ねて、「できた、やれた」という実績をつくっていくことが、自信につながります。

『セルフコーチング入門』21~22ページ

自分で決めたことができると、それが自信につながります。少しずつ自信を増やしていき、自分はできるという自信を持つことはタスク管理パートナーでもおすすめしています。

セルフ・コーチングだけでなく、コーチングを受ける時にも大事な要素ですね。

タスク管理パートナーのサービスとも似ていますが、コーチングは自分の中からいろんなものが発見できそうですね。

そうですね。タスク管理パートナーの基本はお客さまが分かっているという前提なのでそこは違いますが、お客さまが目標に向かう途中で迷われている時は質問もしているので、コーチングの技術も活用しています。

コーチングの聴き方の姿勢、質問の仕方、行動に移す考え方など、タスク管理パートナーも多くの要素を参考にしてきました。こういった視点は日常にも大いに役立ちますのでコーチングの考え方も取り入れて、今以上にお仕事を進められるよう応援しています。

日常ですぐに活用できるので、いいなと思われたら今日から実行してみましょう。
・自分に質問してみること
・人の話を今まで以上に時間をとって聞いてみること
・コーチングフローを作ってみること
などぜひあなたが決めた1つを試してみてください。

YouTubeの動画もご覧ください