先延ばしを減らす締切の作り方:自発的締切/コミットメント/フレッシュスタート効果の活用法

公開日 2026/1/9

締切がないと動けない。でも締切が近づくと睡眠時間が削られてしまう

そんな状況を改善するには、締切そのものを設計する視点が必要です。

自発的締切、コミットメント・デバイス、フレッシュスタート効果を組み合わせれば、締切は自分でコントロールできます。

言葉について補足しておきます
自発的締切「いつかやる」を「いつまでにやる」に変える
コミットメント・デバイス→ サボりにくい仕組み作り
フレッシュスタート効果気持ちを切り替えて始められる力
この3つを組み合わせながら締切を自分で決めていきます

誰かに強制された締切がないタスクだと、つい先延ばししてしまって・・・

決められた締切以外にも、締切りは自分で設計、設定できます!
その際には、自分で仕組みを作ることが有効です

この記事では下記についてご紹介しながら、締切の設計方法をお伝えします

  • Ariely & Wertenbroch (2002)1 の自発的締切研究
  • Bryan et al. (2010)2 のコミットメント・デバイス
  • Dai et al. (2014) 3のフレッシュスタート効果

1つでも、組み合わせて活用しても有効です
コミットメント・デバイスについては、「短期的な誘惑に弱い」私たちが目標を達成する方法のブログも参考にしてください
では早速締切の設計に必要な3つの要素について説明していきます

自発的締切を設定することで、締切を守れる

Ariely & Wertenbroch (2002) の実験では、学生に「自分で締切を設定する」グループと「締切なし」のグループを作り、比較しました。結果、自発的に締切を設定したグループは成績が向上し、課題の遅延も減りました。

やっぱり効果があるんですね
いつも締切ギリギリなので、自分で前倒しの締切を作ってみます!

意識をするだけでも効果的です
さらに、タスクを作成するとより効果が感じられます

ただし、締切を設定しても守れないケースもあるため、状況によっては、他者への宣言やペナルティと組み合わせることで締切を守りやすくなります。

  • 自発的な締切は「締切なし」よりも明確に効果がある
  • しかし強制された締切には及ばない → 他者を巻き込むのがカギ
  • 自分で設定した締切は「やり直し」が効くため、リセットの仕組みも事前に準備する

自分で締切を設定して意識するだけじゃちょっと弱いんですかね

締切を決めるだけでも効果は大きいです
ただ、できなかった時には別の方法も取り入れてみるとより締切が守りやすくなります
次に紹介するコミットメント・デバイスを追加すると、さらに守りやすくなります

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コミットメント・デバイスの種類と設計

Bryan et al. (2010) はコミットメント・デバイスをハード(強制力大)とソフト(強制力小)に分類しました。

コミットメント・デバイスとは、サボりにくい仕組み作りでしたね
あなたはどれを選ぶでしょうか?
もちろん、やることの重要度によって変えるのもおすすめです

  • ハード型:デポジット(違反時に寄付など)、契約書作成、第三者へ金銭ペナルティを支払う
  • ソフト型:締切の宣言、進捗レポート提出、SNSでの共有
  • ハイブリッド型:第三者へ成果報告+違反時の罰(SNS禁止など)

罰則を自分で決めるんですね、罰則も守れるか怪しいですが…

罰則の重さもご自分で決められますが、その設定がなかなか難しいんです
厳しすぎても甘すぎても効果が感じられないので、ご自身の状況、性格に応じて設定するのがおすすめです

コミットメントを設計することは、仕組みを作ることです。なので、コミットメントの前に決めておかなければいけないことがあります

自分で決める締切だからこそ、下記のことを事前に決めることが重要になります

  1. 期限はいつ?(週・日・時間単位)
  2. 何ができたら達成?(例:スライド30枚のうち骨組み完成)
  3. 報告先(誰に?)とタイミング(宣言と報告の時間)
  4. 達成できなかった時はどうする?(再スタートの設定がおすすめ)

よくよくわかるんですが、こういったことも決めないといけないと思うと余計に先延ばししたくなるんですよね
だから、一人ではできなかったんですかね…

すべてをちゃんと決めなきゃということではないですが、期限と達成条件は必要だと思います
もちろん、コミットメント以外の方法もありますよ!

フレッシュスタート効果で「区切り」を意図的に作る

Dai, Milkman, & Riis (2014)は「新しい区切りの日(誕生日・年明け・月曜など)」に行動意欲が高まるフレッシュスタート効果を提唱しました。自発的な締切は、この区切りと連動させると守りやすくなります。

  • 月曜日の朝に宣言、金曜日に週次レビューで報告
  • 月初や四半期の初めに「新しい自分」を作る儀式(ノート更新・デスクリセットなど)
  • 失敗した週でも、区切りの日に合わせて再スタート

週の切り替わりに合わせて締切を設計すると、確かに気分が変わりそうです

新しい自分になる儀式をすると、感情面の切り替えもスムーズになります
特に、新年や誕生日、月初、週の初めなどがおすすめです
でも、日々が新しいスタートも言えるんですよね
私が好きな小説『赤毛のアン』の主人公が「明日はまだ失敗のない新しい日」という言葉を言っています

おすすめの組み合わせ3つ

どれから取り組むか悩む場合、一つずつ取り入れていってみて上手くいかない場合は、ご紹介する3つの組み合わせもおすすめです

1, 宣言/報告+デポジット

  • 【ソフト】毎週月曜にパートナーに締切宣言 → 金曜に進捗報告
  • 【ハード】達成していない場合は支援先に寄付、または翌週の娯楽時間を削る

2, 締切をひと目で分かるようにする+宣言

  • 【ソフト】共有しているタスクリストに「前倒し締切」「外部締切」の2列を作る
  • 【ハイブリッド】締切を同僚に報告、達成できなかった時は昼食をおごる

3, 楽しみとセットで行動する(Milkman et al., 2014)4

罰則も有効ですが、同じくらいあなたの好きなことも大事なことです
この「楽しみとセットで行動」を促すことも有効です
誘惑とタスクをセットにすることで、締切に向けた着手を促進できます

  • 【ハイブリッド】作業時のみお気に入りのプレイリストや飲み物を解禁
  • 【ハイブリッド】締切を守れた時のみゲームをする

ご紹介したのは組み合わせ例ですが、あなたに合わせた組み合わせも作れますので、メッセージや通話でご相談ください

いつも一緒に考えてもらっています!

毎日のメッセージで締切を守れるようにする

ご紹介してきた締切を守る方法、仕組みはたくさんありますが、基本は宣言して報告するということがもっともシンプルで有効です

締切は、宣言、共有して、報告することでより効力を持ちます。タスク管理パートナーのすべてのプランにはメッセージサポートがついています。

毎日以下の流れで締切を設定することができます。

  1. 朝の宣言:「今日はレポートの構成を16時までに仕上げます」
  2. 途中のチェックイン:共有しているタスクの更新(パートナーが不定期にチェックしています)
  3. 夜の報告:結果と報告、未達の場合はリカバリ案の報告

宣言を誰かに知られるだけでも、締切に向けて動きやすくなるというか、動かなきゃという気持ちになります

宣言が積み重なると守れた自分の記録になり、自己効力感も維持できます
毎日宣言と報告をしたいと思われたらメッセージサポートプランを活用してください

ぼくもメッセージサポートプランを利用してみましたが、これはある程度自分でできる人用とも感じました
週1回は通話で週次レビューができるベーシックサポートプランが基本で、大変な時やぐちゃぐちゃになってきたと感じたら、フルサポートプランというふうに使い分けています
プラン変更は手数料もなく気軽にできるのが便利です

サトウさん、ありがとうございます
やはり毎日の通話は効果がありますので、先延ばしマスターだと思われている方はフルサポートプランがおすすめです

要点まとめ

このブログの内容をまとめると以下のようになります

  • 自発的締切は締切なしより有効だが、外部締切ほど強くはないため、他の仕組みも合わせるとより効果的
  • ハード型・ソフト型のコミットメント・デバイスを組み合わせ、達成できなかった時の再スタート手順も準備する
  • フレッシュスタート効果を取り入れ、週・月・四半期などの区切りに合わせて締切を設計する
  • 締切の宣言・コミットメント・楽しみとセットで行動で締切までの行動を支援し、進捗はタスクリストで可視化
  • 毎日のメッセージで宣言し、締切を守る頻度を高める

本を読んだり、説明されると「そうそう、その通り、ぼくもやってみよう」と思うんですが、自分一人だと本の例と違う、こういう場合どうすればいいんだとつまづいてしまって、結局やらないパターンだったんですよね

サトウさんだけではありません
タスク管理パートナーのサービスは、一歩を踏み出そうとするあなたを仕組みで応援するサービスです

よくある質問

Q. 自発的締切を守れなかったときはどうすればいいですか?

A. 達成できなかった理由を感情/構造/状況で分析し、次の宣言で補正します。罰を重くしすぎると機能しなくなるため「宣言の精度を上げる」「途中のマイルストーンを増やす」など行動に直結する改善を優先します。

「できない」を減らすことと同時に、できなかった時に考えて、行動できるようになったことは大きな変化です

いろんな理由で、できないは発生します
いつまでにどうやって達成するか、をしっかり考えるとちゃんと達成できます

Q. コミットメント・デバイスのペナルティは必要ですか?

A. 強制力が必要な場合もありますが、行動を抑圧する罰よりも「再スタートの仕組み」を用意する方が長期的には効果的です。ペナルティは、応援してくれる人への報告など「また、頑張ろう」と思えるような行動にしましょう。

ぼくはあまり厳しい仕組みは苦手かなあ…

大丈夫です
お一人お一人に合った方法をご一緒に考えます!

Q. フレッシュスタート効果はどの程度効果的ですか?

A. Dai et al. (2014) はビッグデータを使って、区切りの日に学習やジム利用が増えたことを確認しています。ただし効果は一時的なので、区切りの日に合わせて「宣言」「仕組みのリセット」「スケジュール変更」も行うのがポイントです。

確かに、区切りの日ってやる気が出たり、新鮮な気持ちにはなるんですよね

タイミングも上手に利用して、締切を守りやすい環境を作っていきます

Q. 自発的締切と外部締切をどう併用すればよいですか?

A. 外部締切を「本締切」として、自発的締切を「練習・仮の締切」に位置づけます。自発的締切→レビュー→調整→本締切、という4段階を作ると安心感が高まります。

最初は自分の締め切りを守ることは難しかったけど、徐々にできるようになってきました

明日には変わる、ということはなかなかないので、少しずつ意識しながら取り組んでいきましょう
ご自分で締切を設定したいけどなかなか上手くいかない時は、タスク管理パートナーがお手伝いします
週次レビューのあるベーシックサポートプランで毎週確認していきましょう
締切がたくさんある方にはフルサポートプランの毎日の通話で日々確認、サポートします

参考文献

  1. Ariely, D., & Wertenbroch, K. (2002). Procrastination, deadlines, and performance: Self-control by precommitment.
    Psychological Science. doi:10.1111/1467-9280.00441 ↩︎
  2. Bryan, G., Karlan, D., & Nelson, S. (2010). Commitment devices. Annual Review of Economics. doi:10.1146/annurev.economics.102308.124324 ↩︎
  3. Dai, H., Milkman, K. L., & Riis, J. (2014). The fresh start effect. Management Science. doi:10.1287/mnsc.2013.1786 ↩︎
  4. Milkman, K. L., Minson, J. A., & Volpp, K. G. (2014). Holding the Hunger Games hostage.
    Management Science. doi:10.1287/mnsc.2013.1785 ↩︎

著者

ふくおか なみこ

ふくおか なみこ

タスク管理パートナー代表パートナー。 さまざまな業種、立場のお客さまの行動管理、習慣定着のお手伝いをしています。 司書として複数の図書館に勤務。改善に取り組んだ経験を元に、大阪梅田に私設図書館(コワーキングスペース)をオープンし、多くのビジネスマンに快適なスペースの提供、ビジネスのサポートをしてきました。 大学や図書館関係での講演経験あり。 出版、小物販売、着付け教室などの小規模ビジネス起業経験も。 仕事、勉強のはかどる仕組み作りとモチベーションアップを応援しています。

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