「労働時間を半分にして、生産性と収入を倍にする思考術」という副題がついたこちらをご紹介します。
『フォーカル・ポイント』ブライアン・トレーシー/Discover
フォーカル・ポイントとは、建築や園芸・造園で使われる言葉で「目を引く点」の意味だそうです。
今回は、お仕事の生産性にポイントを当ててご紹介します。生産性が上がると、時間に余裕ができるようになります。生産性をあげながら、新たに手に入れた時間であなたのお仕事や人生のフォーカル・ポイントを見つけようと思って読んでもらえると嬉しいです。
最初になぜ、生産性をあげるのかを考えると、生産性をあげるやる気も起きます。あなたのお仕事や人生の核心に近づくことができるヒントがこのブログから見つかりますように。
目次
なぜ労働時間を半分にするべきか
著者は労働時間を今の半分にしようと書いています。
ただでさえ仕事の時間が足りないのに、今の半分の時間しか働けなかったら仕事が回らないですよ!
著者は「多くの場合、労働時間の八〇パーセントは成果につながらない行動に費やされている。」と言われています。サトウさんはどう思われますか?
確かに無駄だと思う仕事や会議はありますが・・・
成果につながらない仕事をやめる決断というのは、特に組織の中では難しいものですが、まずは、あなたができる範囲で仕事を調整できることはないか探してみるのが最初の一歩です。
フリーランスや自営業の方などは比較的実行しやすいことなので、できることから取り組んでみるのもいいですね。
仕事というのは時間があればあるほど、その時間いっぱい使って仕事をすることが多くなります。労働時間を半分にすることで、仕事の取捨選択、集中力の向上といったことも期待できますので、1日だけ、3日だけ、1週間など期限を決めてチャレンジしてみることで新たな発見がありそうです。
普段の仕事でも制限時間を決めることで集中力が高まります。
労働時間を半分にするコツ
ではどうやって労働時間を半分にすると良いでしょうか?
もっとも価値ある重要な業務を選び出す
仕事の取捨選択、優先順位をつけることになります。また、あなたにしかできない仕事、という選び方もあるでしょう。
「重要な業務」の定義もお仕事や置かれた立場で様々だと思います。現在と未来のための最良の選択ができますように。
自分の行動への意識を高める
自分自身や自分の行動をもっと意識しよう。仕事を始める前に何をどうするのか慎重に検討しよう。いちばん重要な仕事を見きわめ、ひたすらそれに集中しよう。
『フォーカル・ポイント』49ページ
もっとも価値のある重要な業務はもちろんですが、仕事のあらゆる場面で意識ができるといいですね。ただ、最初はとても難しいことですので、午前中だけ、水曜日だけなど時間を区切って行って検証してみてください。
意外に無意識の時間が多いので、私はタスク管理とポモドーロテクニックで意識しています。
週に一度は、自分の楽しみのための休業日をもうける
身体はもちろんですが、気持ちにお休みの時間を設けるのも大切なことですね。もちろん、仕事をしている時間が楽しい方は休みなく働くのも個人的にはいいと思いますが、その場合は身体の休養をきちんと取りましょう。
著者は「ふだんの仕事とはかけ離れた世界でリフレッシュしよう」と書いています。そして、休業日をさらに増やすことも合わせて提案しています。
休みの日は、仕事や趣味のために学ぶという時間でもあります。リフレッシュの時間と学ぶ時間とバランスを取りながらお休みの計画を立てられると良いですね。
生産性を高める三つの鍵
明確なゴールを決める
意欲がわいてくるような到達可能なゴールを決めよう。
ゴールが決まったら、紙に書き出し、達成期限を決めるとよい。いつまでに何を達成するかがはっきりしたゴールがあれば、より多くのことをより早く成し遂げられる。
『フォーカル・ポイント』56ページ
ポイントは到達可能であること、そして書き出すことです。特に書き出すことは大事です。簡単なことですがなかなかできにくいと思う方は、今、この瞬間にいったんブログを読むのをやめて、あなたの目標を書き出してみてください。
「到達可能」なゴールというのがポイントですね。SMARTの法則などを活用してゴールを決めましょう。
SMARTの法則とは以下の内容を含んだ計画を立てることで達成可能な目標が立てられるというものです。
- Specific:具体的に
- Measurable:計測可能
- Achievable:達成可能
- Relevant:目標を達成することで得られるメリットを理解している
- Time-bound:期限がある
行動計画を紙に書く
リストに書き出して、それをもとに行動すれば、あなたの生産性は少なくとも二五パーセントは向上する。
『フォーカル・ポイント』57ページ
タスク管理パートナーではTodoistというツールをおすすめしていますが、使いやすいツールや紙媒体もおすすめです。まずはやることを書きだしてみましょう。
書くというのは効果的です。忘れない、明確になる、意識できる。ぜひお試しください。
生産性は、個人的な感覚では少なくとも80%くらい向上しています!
優先順位をつける
仕事の重要度や価値をはかるにはこう質問すればよい。
「その仕事をすること(または、しないこと)がどんな重大な意味をもつだろう?」
『フォーカル・ポイント』57ページ
優先順位をつけることは、時間が不足している時、つまり労働時間を半分にする場合は必要なことになります。もし、労働時間を半分にした場合でもやるべき仕事かと考えてみてはいかがでしょうか?
優先順位は高くないけど、しなければいけない仕事というのも確実にあると思います。そういった仕事は特にルーティンにするなど労力を使わない工夫をしていきましょう。
生活をシンプルにして生産性を高める
生活もシンプルにすることで、生産性を高めるという著者がおすすめする生活をシンプルにする方法です。
身の回りを片付ける
たとえ仕事部屋の床に積み重なるほどたくさんのものがあったとしても、つねに目の前の机の上だけはすっきりさせておくべきである。
『フォーカル・ポイント』88ページ
その時に不要な物が視界に入るとそれだけで集中力はそがれます。特に娯楽に関する物は要注意です。ご自身が集中できるベストな環境を机の上だけは死守しましょう。
床は散らかっていてもOKというのが嬉しいですね。何とかなりそうです。片付けの最大のポイントは物をできるだけ持たないことです。
テレビを消す
毎日の暮らしのなかに静かに過ごす時間をもうけるのだ。そうすれば心がリラックスできて、頭もすっきりする。
『フォーカル・ポイント』89ページ
現在はテレビだけではありませんが、映像も音もない静かな時間を過ごすことで頭がスッキリするかどうかぜひお試しください。人によってその時間は違うでしょう。あなたは静かな時間がどれくらいあるとスッキリ、リラックスできるでしょうか?
最初は違和感しかないかと思いますが、テレビを消すことにもすぐに慣れます。最近はテレビ以外の娯楽も多いのでテレビに限らず、類似の娯楽すべてを整理できるといいですね。
具体的に行う行動コミットメントを決める
生活をシンプルにするために、今すぐ行動を起こすのだ。
『フォーカル・ポイント』90ページ
片付けにしても、家事にしても、やることにしても生活に関することはやれば終わることがほとんどです。
行動しなければ変わりませんが、行動すれば変わります。どうせやらなければいけないことは、諦めて早々に終わらせましょう。気分もすっきりします。
習慣化で生産性を高める
あなたの行動のほとんどすべて、少なくとも九五パーセントは、あなた自身の習慣によって決まっている。朝起きてから夜寝るまで、習慣があなたの言動や周囲の人への反応をコントロールしているのだ。(中略)
思考や行動の新しい習慣を身につけるには、かなりの努力が必要かもしれない。しかし、ひとたび習慣にしてしまえば、より少ない労力で、大きな成果が得られるようになる。
『フォーカル・ポイント』37ページ
習慣にしなければ毎回大変で、そのうちやめてしまうこともありますが、習慣にするまで頑張ると大変なのはここまでで、あとは簡単に続けられることが多いです。
95%という数字ははじめてみましたが、それぐらい私たちの生活は繰り返し行うことが多いのですね。
習慣化、ルーティン化の効果は大きく、とても便利なことなのでタスク管理パートナーもおすすめしています。
最後にご紹介したいのが、時間に関するこちらの引用です。時間を有限なものととらえて大事にすることにより生産性もあがります。そして、さらに価値のある時間を過ごすことができるようになります。
タイムマネジメントとは、まさにライフ・マネジメントであり、パーソナル・マネジメントである。自分の時間や人生をマネジメントできるようになると、一分一秒をもっと価値あるものとして大切に扱うようになる。そうなると、自分自身と自分の人生も、同じようにもっと高い価値を認めて大切にするようになる。
『フォーカル・ポイント』71ページ
ベーシックサポートプランで、ご紹介した生産性をあげる方法を試しながら、あなたの仕事や人生のフォーカル・ポイントを探していきましょう。